”一隅を照らす此れ即ち国宝なり”

この言葉は比叡山延暦寺で日本天台宗を開かれた

最澄上人、後の伝教大師の教えの一つです。

大師は比叡山を日本国に必要な人材養成教育の場とし

そこでは12年間住山修学し、業成った者には

官に任用されるまでの効果的教育をする旨

時の帝桓武天皇に上奏されました。

こうして比叡は学問所となり、立派な僧や公務員になるため

全国から若者が集まり、大師の弟子となりました。

そしてその弟子たちの心構えとして述べられた

「山家学生式」の中にある一首が先の言葉です。

 一節を記してみます。


「国宝とは何物ぞ、宝とは道心なり、道心有るの人を名づけて国宝となす。

故に古人言わく、怪寸十枚是れ国宝に非ず、一隅を照らす此れ即ち国宝なり」


即ち、国宝とは国家の宝物、立派な正しい人間のこと。

宝とは道心即ち菩薩心。

道を極め、道を求め、さらなる道を求め努める人が国の宝である。

今、あなたがいるその場面で、あなたが光れば、

その光は前にも後ろにも横にも広がり、

美しく大きな光となりこの世を照らす。

だから今、自分に与えられたこの場所で(仕事、学校、家庭)で

自分の持てる力で精一杯努める。

そういう心が道心です。

「一燈照隅 万燈照国(いっとうしょうぐう ばんとうしょうこう)」

「一隅を照らす光が集まれば、その光は国全体をも照らすことになる」
ということ。

つまり、自分が今いる場所や立場で、ベストを尽くすことが

結果的に全体を良くすることにつながるということ。

私は昨日、尊敬する方のお話会に参加しました。

そこで、ひとりひとりが誰もみていなくても

一隅を照らすように生きていたいね

というお話になり、今日はこちらのテーマになりました。

日本はすべての宗教を受け入れる民族です。

仏教も多くの宗派が存在します。

私は傾倒はしないですが、すべての宗教に素晴らしさがあると思っています。

最澄上人の言葉がとても胸に響きます。

日本は厳しい時代だけれど

私の周りには、光のように輝くひとたちが多く

このブログを読んでくださっているすべての方が

すでに輝いていると思います

一隅を照らす光が集まれば、その光は国全体を照らすことになる

お大師様が生きていらっしゃったら

今の日本を諦めないひとたちに

励ましの言葉をお贈りくださっているようです。

今の時代はすべての方が自分の可能性に気づいて

自分の人生の意味を思い出して生きていくことができる時代

自分を信頼する

あらゆる情報操作や食によるコントロール

私たちの環境も少なからず、支配の中にいますが

いちばん強力なことは、心や意思の力であると思うので

影響を受けずに

真実を常に見極める

祈ること、願うこと、菩薩心

あたたかい心であることが根本にありながら

現実的なアクションを起こすこと